CIRP試験合格者インタビュー
体系化された知識がIR実務と人材育成を加速する

2025.12

CIRP試験に合格された株式会社リンクソシュール國分様にお話を伺いました

<Profile>

株式会社リンクソシュール 第一カンパニー ソリューション第一ユニット

國分 淳史 様

2018年にリンクアンドモチベーショングループに入社。一貫して人的資本を基軸としたコーポレートブランディング支援に従事。現在は企業と機関投資家の建設的な対話の基盤となる統合報告書や人的資本レポートのプロジェクトマネージャー、自社の新卒採用責任者の役割を担っている。
※2025年12月取材当時

――まず、IRプランナー(CIRP)資格を受験されたきっかけや背景についてお聞かせください。

当社において、既に管理職層を中心に資格取得者がいたため、試験の存在自体は以前から知っていました。試験の難易度は比較的高いと聞いていたため、試験の内容や、資格自体がどういったものなのかという興味関心は持っていました。 私は5年半ほど、統合報告書を中心としたIRの情報開示の支援に従事しています。現在は当社の中でも中堅層という立場にあり、後輩となる若手社員が増えてきています。若手の方々に「IRとは何か」「全体像はどうなっているのか」を伝える教育・育成の場面で、この体系化された知識が活かせるのではないかと考え、受験しました。
従来、実務では部分最適になりがちで、情報開示支援といった特定領域に偏っていましたが、試験勉強を通じて、IR活動の全体的な位置づけや流れを俯瞰できたことが最大のメリットだと感じています。IRの基礎知識を網羅的に固めることで、自身のキャリアにおける土台を強固にできると考えました。

――IRプランナー講座受講や、資格取得において特に苦労された点や難しかった点はどこでしたか?

基礎講座は資本市場、企業分析、情報開示とIR活動の3つのテーマに分かれており、全て受講しました。苦労した点は2つあります。一つは、1テーマにつき3時間半の講座があり、配布資料が100ページ程度と、情報量が相当に多かったことです。この膨大な資料と思考の情報整理に最も時間を要しました。一方で、事前講座がオフラインで受講できたことはよかったです。講義後に講師の方と直接話す機会があり、講師の生の声や悩みの相談を通じて、より深い学びが得られるためです。 一番の難関は企業分析の分野でした。PBRやPERなどの計算式は、ネットで調べればすぐに数値が出ますが、試験では、資本コストなども含めた比較的難解な計算式を根本から理解し、実際に計算をして解を導く必要がありました。この勉強には特に時間を投資しましたが、社内で同時期に受験した仲間がいたことも、お互いに励まし合う支えとなりました。

――講座が役にたったのはどんな点だったか教えてください。

IR全般の基礎知識を体系的に網羅できた点です。従来の学びが特定領域に偏りがちだったのに対し、CIRPでは企業会計・IRに関する法律的なルールといった基礎を固めることができました。
特に良かったのは、知識のつながりが深まった点です。例えば、ガバナンスの語源が「船の舵取り」に由来し、組織の進む方向を定める概念であること、また取締役会を意味する「ボード」が合議の場を起源としていることを知り、その歴史的背景を興味深く感じました。
また、最新のIRの潮流、例えばコーポレートガバナンスコードの改定やサステナビリティに関する外部ルールといった、変化の激しい分野が、図表を用いて体系的に分かりやすくまとめられていたため、実務に活きる学びが多くありました。書籍でインプットするよりも、講義形式で聴講し、かつ試験というアウトプットを通して理解度を測れる仕組みが非常に有効だと感じました。

――実務やキャリアにおいて、今後、この資格をどのように活かしていきたいですか?

資格取得は、IRの基礎的な知識を習得したという自信につながりますし、IRに特化した資格が少ない中で、対外的にIRの基礎知識が一定レベルあることの証明になります。
何よりも、体系的に学んだ知識は、投資家や株主との共通言語の習得にもつながっていると感じています。また、CIRP試験は、OJTでの知識習得になりがちなIR担当者や新任の担当者が、体系的に知識を身につけられるベースラインとなるため、人材育成の土台として非常に価値があると感じました。
また、私が担当する新卒の採用活動にも役立てていきたいと考えています。IRという業務の本質を、学生に対して分かりやすく伝え、魅力付けに活用したいと考えています。例えば、先ほどの「船」の例えを用いて、企業価値とIR活動の全体像をストーリーとして伝えることもできるのではないでしょうか。

――これからIRプランナー(CIRP)資格を持つ人材はどのように求められると感じますか?

IRの専門性を目に見える形で測る指標は多くありません。その中でCIRP資格は、IRを体系的に理解し、実務に必要な素地を備えていることを客観的に示すものであり、「信頼性の証明」になり得ると感じています。試験範囲は定量分析から情報開示の制度理解まで幅広く網羅しており、IR業務の「入口」としてもステップアップとしても機能するのではないでしょうか。 特に、若手でIR部門に配属された方、部署異動でIRを初めて担当することになった方など、IRについて体系化されたインプットをしたい、全体像を知りたいと思われる方におすすめです。IR支援企業であれば、入社5年目くらいまでの若手社員が、目の前の部分的な業務だけでなく、IRの全体像を俯瞰し、顧客理解を深めるために受講されるべきだと強く感じています。 また、IR担当者だけでなく、経理や法務など企業全体に関わる部署の社員が、社会人としての基礎知識、特に「株式会社とは何か」という根底を理解するためにも有益だと感じます。 — 國分様、本日は貴重なお話をありがとうございました。

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